美しいフォルムと凝ったディテールが特徴のキャンドルスタンド。
英国のマーケットで手に入れたキャンドルスタンドは、どっしりとした安定感あるベースに繊細な彫刻が施されており、風格ある佇まいをみせています。
施されたパターンをよくみれば、羽のある馬、そして竪琴が目に入ってきます。馬の下半身は花に溶け込んでいて、後ろ足を確認することはできません。おそらく、この馬はヒッポカムポス/hippocampus/海馬。前半分は馬の姿、後ろ半分が魚で、たてがみが数本に割れて鰭状になっており、ノルウェーと英国の間の海に棲むとされ、ギリシア神話に登場する幻獣です。ポセイドンが乗る戦車を牽くことでも有名。羽がない状態で描かれることが多いですが、羽つきのヒッポカムポスもみることができます。
代表的なものはローマ「トレヴィの泉」。
トレヴィの泉のメインモチーフはポセイドンですが、彼の前にいる海馬は羽をもっているように見えます。鰭が大きくなり、羽のようになっていくイメージなのかもしれません。ポセイドンの戦車を牽く海馬であれば、車輪のモチーフを囲んでいるのも納得がいきます。
また、竪琴といえば、アポロンのアトリビュート(持ち物)。
アポロンはゼウスの子供ですが、ポセイドンはゼウスの兄となりますので、アポロンにとっては叔父にあたります。よってこのキャンドルスタンドは、ポセイドンとアポロンを表したものであるといえるかもしれません。
また、よくみれば、底面には、円形のマークが刻印されており、以下の文字がみられます。
「CH,LAUTENSCHLAGER Fct 13169」
(少し潰れていますので推測が含まれています)
まず、「LAUTENSCHLAGER/ラウテンシュラガー」とはドイツ語の姓。
よって「CH,LAUTENSCHLAGER」は会社名、もしくは商会やブランド名かと思われます。「13169」はデザインナンバーや意匠登録番号なのではないでしょうか。
申し訳ないのですが「Fct」の意味は不明。
「CH,LAUTENSCHLAGER」で調べれば、19世紀末から20世紀初めにかけて、インク壺やキャンドルスタンドなど、主として真鍮製品を生産していたことが散見できます。
名前からしてドイツ、もしくはオーストリアやスイスで作られていた可能性が高いと思われます。
神話をモチーフに作られた風格あふれるキャンドルスタンドは、キャンドル用としてだけでなく、ディスプレイのワンポイントとしても最適なひとしな。
歳月を経た真鍮の味わい深い表情と共に、いつまでもお側に置いて頂きたいアンティークアイテムです。
*キャンドルスタンドはわずかに傾いています。キャンドルを立てる際に、キャンドル差し込み部分にて調整いただきますようお願いいたします。
Country:英国買付/生産国 ドイツもしくはオーストリア
推定製造年代:1900-1930年代頃
材:真鍮
1個あたりサイズ:土台直径約11cm 高さ約21cm
重量:414g/417g
在庫数:1セット(2本で1セットの販売です)
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